梨の栄養と健康効果を徹底解説|成分・働き・食べ方を紹介

なし/梨(Pear)

梨は、みずみずしい食感とさっぱりとした甘みが魅力の果物です。水分を豊富に含むほか、カリウムや食物繊維、ビタミン類など、健康な体を維持するために必要な栄養成分も含まれています。一方で、どのような健康効果が期待できるのか、食べ方や摂取量が気になる方もいるでしょう。
本記事では、梨の栄養と健康効果をはじめ、含まれる成分の働きや種類による違い、栄養を生かす食べ方、食べる際の注意点まで詳しく解説します。

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1. 梨にはどんな栄養が含まれている?

梨は、みずみずしい果肉とさっぱりとした甘みが特徴の果物です。水分を豊富に含んでいるほか、カリウムや食物繊維、ビタミン類など、さまざまな栄養成分が含まれています。

一方で、梨は特定の栄養素を非常に多く含む食品というより、水分を摂りながら複数の栄養成分を取り入れられる果物として考えるとよいでしょう。

梨の主な栄養成分

文部科学省の「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」によると、日本梨(生)の可食部100g当たりに含まれる主な栄養成分は以下のとおりです。

栄養成分 100g当たりの含有量
エネルギー 38kcal
水分 88.0g
炭水化物 11.3g
食物繊維 0.9g
カリウム 140mg
カルシウム 2mg
マグネシウム 5mg
リン 11mg

このほか、ビタミンCやビタミンB群なども含まれています。

梨の特徴として注目したいのが、可食部100gのうち88.0gを水分が占めていることです。果肉を食べたときに感じるみずみずしさにも、こうした水分の多さが関係しています。

梨は水分を多く含む果物

日本梨は約88%が水分です。そのため、食事や間食として梨を食べることで、水分も一緒に摂取できます。

さらに、日本梨には100g当たり140mgのカリウムが含まれています。カリウムは人体に必要なミネラルの一つで、体内の浸透圧を調整するなど重要な働きを担っています。

ただし、梨を食べるだけで必要な水分や栄養をすべて補えるわけではありません。特に暑い時期には、梨などの果物だけに頼らず、飲み物からも適切に水分を補給することが大切です。

梨のカロリーや糖質はどのくらい?

日本梨(生)のエネルギーは、可食部100g当たり38kcalです。炭水化物は11.3g含まれており、そのうち利用可能炭水化物(単糖当量)は8.3gとなっています。

梨には果糖やブドウ糖、しょ糖などの糖類が含まれており、これらが梨ならではの甘みを生み出しています。また、糖アルコールの一種であるソルビトールも100g当たり1.5g含まれています。

梨は水分が多く、さっぱりと食べやすい果物ですが、甘みのもととなる糖質も含まれています。栄養や健康効果を意識して取り入れる場合でも、一度に大量に食べるのではなく、ほかの食品とのバランスを考えながら楽しむことが大切です。

2. 梨に含まれるカリウムとその働き

梨に含まれる栄養素の一つが「カリウム」です。カリウムは人体に必要なミネラルで、体内の水分バランスに関わるほか、神経や筋肉の働きを正常に保つためにも重要な役割を担っています。

日本梨(生)には、可食部100g当たり140mgのカリウムが含まれています。梨だけで必要量を満たすことは難しいものの、毎日の食生活のなかでカリウムを摂取できる食品の一つです。

カリウムとはどんな栄養素?

カリウムは、ナトリウムなどとともに体内の浸透圧を調整するミネラルです。主に細胞内に存在し、酸性・アルカリ性のバランスを調整するほか、神経や筋肉の興奮伝導にも関わっています。

カリウムは果物だけでなく、野菜や肉類、牛乳・乳製品など、さまざまな食品に含まれています。そのため、特定の食品だけから摂取するのではなく、さまざまな食品を組み合わせて摂ることが大切です。

体内の水分バランスを整える働き

カリウムの重要な働きの一つが、体液の浸透圧を調整することです。

また、カリウムにはナトリウムの体外への排出を促す作用があります。ナトリウムは食塩として摂取することが多く、摂りすぎると血圧上昇などにつながるため、カリウムを適切に摂取することは健康的な食生活を考えるうえでも重要です。

厚生労働省の情報では、カリウムはナトリウムの吸収を抑制し、血管拡張を促進することによって血圧を低下させる役割があるとされています。

ただし、「梨を食べれば血圧が下がる」と考えるのは適切ではありません。梨はカリウムを含む食品の一つであり、健康維持のためには食事全体のバランスや食塩の摂取量なども意識することが大切です。

梨からカリウムを摂るメリット

梨は水分を多く含み、カリウムも一緒に摂取できる果物です。皮をむいてそのまま食べられるため、日々の食事や間食にも取り入れやすいでしょう。

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、生活習慣病の発症予防を目的としたカリウムの目標量を、18歳以上の男性で1日3,000mg以上、女性で2,600mg以上としています。

日本梨100gに含まれるカリウムは140mgであるため、梨だけで目標量を補えるわけではありません。野菜やほかの果物、乳製品などと組み合わせながら摂取することがポイントです。

梨はカリウムだけでなく水分や食物繊維なども含んでいます。旬の果物として毎日の食生活に適量を取り入れ、さまざまな食品から必要な栄養素をバランスよく摂取しましょう。

3. 梨に含まれる食物繊維と腸内環境

梨には、腸内環境と関わりのある栄養成分として食物繊維が含まれています。食物繊維は、人の消化酵素では消化されにくい成分で、健康的な食生活を送るうえで欠かせないものの一つです。

日本梨(生)に含まれる食物繊維は、可食部100g当たり0.9gです。梨だけで1日に必要な食物繊維を十分に摂取できるわけではありませんが、野菜や豆類、穀類などと組み合わせることで、毎日の食物繊維摂取を補うことができます。

梨に含まれる食物繊維

食物繊維には、大きく分けて「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」があります。日本梨には両方が含まれており、可食部100g当たりでは水溶性食物繊維が0.2g、不溶性食物繊維が0.7gです。

水溶性食物繊維は水に溶けやすい性質を持つ一方、不溶性食物繊維は水に溶けにくく、水分を吸収して便の容積を増やすことなどに関わっています。

梨は水分も多く含んでいるため、みずみずしい果肉を楽しみながら食物繊維も一緒に摂取できるのが特徴です。

食物繊維が持つ主な働き

食物繊維は、便通を整えるうえで重要な役割を持っています。また、食物繊維の一部は大腸内の腸内細菌によって利用され、腸内環境にも関係しています。

さらに、食物繊維には脂質や糖、ナトリウムなどを吸着して体外へ排出する働きがあることから、健康維持のためにも適切な摂取が重要です。

ただし、梨に含まれる食物繊維だけで腸内環境が整ったり、便秘が解消されたりするわけではありません。食物繊維はさまざまな食品に含まれているため、梨だけに偏らず、野菜や果物、豆類、きのこ類、海藻類、穀類などを組み合わせて摂ることが大切です。

梨を食生活に取り入れるポイント

梨は皮をむいてそのまま食べられるため、食後のデザートや間食として取り入れやすい果物です。水分と食物繊維を一緒に摂れるため、普段果物をあまり食べない人にも取り入れやすいでしょう。

一方で、食物繊維を摂りたいからといって梨を大量に食べる必要はありません。梨には糖質も含まれているため、食べる量にも気を配ることが大切です。

梨だけで特定の栄養素を補おうとするのではなく、さまざまな食品を組み合わせた食生活のなかに取り入れましょう。梨の食物繊維や水分を上手に取り入れることが、健康的な食生活につながります。

4. 梨に含まれるビタミンと健康への働き

梨には、ビタミンCやビタミンB群などのビタミンが含まれています。ただし、梨はビタミン類を特に豊富に含む果物というわけではありません。水分やカリウム、食物繊維などとともに、さまざまな栄養成分を摂取できることが特徴です。

梨の栄養と健康効果を考える際は、一つの成分だけに注目するのではなく、日々の食生活のなかでさまざまな食品と組み合わせて取り入れることが大切です。

梨に含まれる主なビタミン

日本梨(生)には、ビタミンCをはじめ、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸などが含まれています。

なかでもビタミンCは、可食部100g当たり3mg含まれています。例えば、ビタミンCを多く含むことで知られるキウイフルーツや柑橘類などと比べると多いとはいえませんが、梨を食べることで水分やミネラルなどと一緒に摂取できます。

ビタミンはそれぞれ異なる働きを持つため、梨だけから必要量を摂ろうとするのではなく、野菜やほかの果物などもバランスよく取り入れることが重要です。

ビタミンCの働き

ビタミンCは水溶性ビタミンの一つで、皮膚や細胞のコラーゲンを合成するために必要な栄養素です。コラーゲンは皮膚だけでなく、血管など体のさまざまな組織を構成しています。

また、ビタミンCには抗酸化作用があり、活性酸素の働きを抑えることにも関わっています。さらに、植物性食品に含まれる鉄の吸収を高める働きもあります。

一方で、梨に含まれるビタミンCの量は多くないため、「梨を食べれば十分なビタミンCを補給できる」と考えるのは適切ではありません。ビタミンCを含む野菜やほかの果物などと組み合わせて摂取しましょう。

果物からビタミンを摂るメリット

果物は、ビタミンだけでなく、水分やミネラル、食物繊維など複数の成分を一緒に摂取できる食品です。

梨の場合は水分が多く、そのまま食べられるため、食後のデザートや間食として取り入れやすいでしょう。加熱調理をせずに食べることも多いため、手軽に果物を食生活へ取り入れられることもメリットです。

ただし、梨だけをたくさん食べれば健康効果が高まるわけではありません。梨に含まれるビタミン量や特徴を理解したうえで、ほかの果物や野菜、肉、魚、豆類なども組み合わせることが大切です。

梨は特定の栄養素だけを目的に食べるのではなく、旬のおいしさを楽しみながら、バランスのよい食生活を構成する食品の一つとして取り入れましょう。

5. 梨に含まれるポリフェノールなどの成分

梨の栄養と健康効果を考える際は、ビタミンやミネラル、食物繊維だけでなく、ポリフェノールなどの成分にも注目できます。ポリフェノールは植物に含まれる成分の総称で、果物や野菜、お茶などさまざまな食品に含まれています。

梨にもポリフェノール類が含まれていますが、その種類や含有量は品種や栽培条件、果実の部位などによって異なります。そのため、「梨にはポリフェノールが豊富」と一括りにするのではなく、梨を構成する成分の一つとして理解するとよいでしょう。

梨に含まれるポリフェノール

梨には、クロロゲン酸やアルブチンなどのフェノール性成分が含まれることが研究で報告されています。

ポリフェノールは植物が作り出す成分であり、種類によって性質も異なります。また、同じ梨であっても、品種や熟度、果皮と果肉といった部位の違いによって含まれる成分の量が変わることがあります。

そのため、梨に含まれる特定のポリフェノールだけに注目して健康効果を期待するのではなく、果物を食生活に取り入れることでさまざまな成分を摂取するという考え方が大切です。

ポリフェノールと抗酸化作用

ポリフェノールの特徴として知られているのが、抗酸化作用です。私たちの体内では、呼吸などによって活性酸素が生じます。活性酸素は体内で重要な役割を担う一方、増えすぎると細胞などに影響を与えることがあります。

ポリフェノールなどの抗酸化物質は、こうした活性酸素の働きを抑える作用を持つことで知られています。

ただし、梨を食べることで特定の病気を予防できたり、体の老化を防げたりすると断定することはできません。健康を維持するためには、梨だけに頼るのではなく、野菜やさまざまな果物などを組み合わせた食生活を心がけることが重要です。

梨の皮にも含まれる成分

梨を食べる際にむくことの多い皮にも、ポリフェノールなどの成分が含まれています。研究では、梨の果肉だけでなく果皮にもフェノール性成分が存在し、部位によって含有量に違いがあることが報告されています。

皮ごと食べる場合は、表面を流水でよく洗い、汚れなどを落としてから食べるようにしましょう。皮の食感が気になる場合は、無理に皮ごと食べる必要はありません。

梨には、水分やカリウム、食物繊維、ビタミン類に加えて、ポリフェノールをはじめとするさまざまな成分が含まれています。一つの成分だけに健康効果を求めるのではなく、梨をバランスのよい食生活の一部として楽しむことが大切です。

6. 梨は水分補給にも役立つ?

梨は、果物のなかでもみずみずしい食感が特徴です。日本梨(生)は可食部100g当たり88.0gの水分を含んでおり、食べることで栄養素とともに水分も摂取できます。

特に暑い季節は、冷やした梨をデザートや間食として取り入れやすいでしょう。ただし、梨を食べることだけで必要な水分をすべて補えるわけではありません。水分補給の基本は飲み物であり、梨は食事から水分を摂る方法の一つとして活用することがポイントです。

梨に含まれる水分量

日本梨(生)に含まれる水分は、可食部100g当たり88.0gです。梨の大部分を水分が占めているため、口にしたときにみずみずしさを感じられます。

また、梨には水分だけでなく、カリウムや食物繊維なども含まれています。カリウムは体内の浸透圧を調整するなど、体の機能を正常に保つために必要なミネラルです。

そのため梨は、水分を摂取しながら、カリウムをはじめとした栄養成分も一緒に取り入れられる果物といえます。

暑い季節の水分補給と梨

気温が高くなると汗をかく機会が増えるため、こまめな水分補給が重要になります。梨は水分を多く含んでいることから、暑い時期の食事や間食にも取り入れやすい果物です。

冷蔵庫で冷やした梨なら、暑い日でもさっぱりと食べやすく、果実ならではの甘みも楽しめます。食欲が落ちやすい時期でも、果物として手軽に取り入れられるでしょう。

ただし、熱中症予防などの水分・塩分補給を梨だけで行うことは適切ではありません。汗を多くかいた場合などは、状況に応じて飲み物から水分を摂るとともに、必要な塩分などを補給することも大切です。

汗をかいたときの栄養補給のポイント

汗をかくと、水分だけでなくナトリウムなどの電解質も失われます。そのため、大量に汗をかいたときは水分だけではなく、失われた成分を適切に補うことも重要です。

梨にはカリウムが含まれていますが、汗で失われる水分や電解質を梨だけですべて補うことはできません。運動時や大量に汗をかいた場合には、飲み物や食事も組み合わせて補給しましょう。

梨は水分が多く、そのまま食べられるため、日常の食生活に取り入れやすい果物です。特に旬を迎える時期には、みずみずしい味わいを楽しみながら水分や栄養成分を摂取できます。飲み物による水分補給を基本としながら、梨を食事や間食に上手に取り入れてみましょう。

7. 梨の種類によって栄養に違いはある?

梨には、日本で広く食べられている和梨のほか、洋梨や中国梨などがあります。同じ「梨」でも、種類によって形や食感、香り、甘みなどに違いがあり、含まれる栄養成分にも差があります。

ただし、栄養価は梨の種類だけで決まるものではありません。品種や熟度、栽培環境などによっても変化するため、「この梨が最も栄養価が高い」と単純に比較するのではなく、それぞれの特徴を知って選ぶとよいでしょう。

和梨・洋梨・中国梨の特徴

和梨は、幸水や豊水、新高など日本で親しまれている品種を含む梨です。果肉にはシャリシャリとした独特の食感があり、果汁が多く、みずみずしい味わいを楽しめます。

一方、洋梨はラ・フランスなどに代表され、和梨とは食感や香りが大きく異なります。収穫後に追熟させて食べるものが多く、食べ頃になると果肉がやわらかくなり、なめらかな舌触りと豊かな香りを楽しめるのが特徴です。

中国梨にはさまざまな品種があり、見た目や食感も品種によって異なります。和梨のようなみずみずしさや歯ごたえを持つものもあり、それぞれに異なる特徴があります。

品種による栄養成分の違い

梨の栄養成分は、種類によっても異なります。例えば、日本食品標準成分表では、日本梨と西洋梨でエネルギーや水分、食物繊維、カリウムなどの成分値に違いが見られます。

そのため、これまで紹介してきた日本梨の栄養成分の数値が、すべての梨にそのまま当てはまるわけではありません。

また、同じ種類の梨でも品種や熟度、栽培条件などによって成分量が変わる可能性があります。栄養面だけで特定の品種を選ぶよりも、さまざまな食品をバランスよく食べることを基本に考えましょう。

栄養だけでなく味や食感にも注目

梨を選ぶときは、栄養成分だけでなく、それぞれの種類が持つ味や香り、食感にも注目してみましょう。

みずみずしくシャリシャリとした食感を楽しみたい場合は和梨、やわらかな果肉と芳醇な香りを楽しみたい場合は洋梨など、好みや食べ方によって選択できます。

また、そのまま食べるだけでなく、洋梨はコンポートやタルトなどのスイーツにも利用できます。梨の種類によって食感や香りが異なるため、料理やデザートに合わせて使い分けるのも楽しみ方の一つです。

梨の栄養と健康効果を考える際は、特定の種類や品種だけにこだわる必要はありません。それぞれの特徴を知り、旬や好み、食べ方に合わせて選ぶことで、梨を毎日の食生活に無理なく取り入れられるでしょう。

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8. 梨の栄養を生かすおすすめの食べ方

梨は、そのまま食べるだけでなく、ジュースやコンポート、ジャム、スイーツなどさまざまな方法で楽しめる果物です。食べ方によって食感や味わいが変化するほか、調理や加工によって一部の栄養成分にも変化が生じます。

梨の栄養をできるだけ生かしたい場合は、それぞれの食べ方の特徴を理解したうえで取り入れることがポイントです。

生の梨をそのまま食べる

梨の食感やみずみずしさを楽しみたい場合は、生のまま食べる方法がおすすめです。日本梨は水分を多く含み、カリウムや食物繊維、ビタミンCなどの栄養成分も含まれています。

ビタミンCは水溶性で熱に弱い性質があるため、加熱せずに食べることで調理による損失を抑えられます。

また、生の梨なら特別な調理を必要とせず、皮をむいて切るだけで食べられます。食後のデザートや間食など、普段の食生活にも取り入れやすいでしょう。

ただし、梨だけをたくさん食べれば栄養バランスが整うわけではありません。ほかの果物や野菜、主食、主菜などと組み合わせて食べることが大切です。

皮ごと食べても大丈夫?

梨は皮をむいて食べることが一般的ですが、皮も食べることができます。梨の果皮には、食物繊維やポリフェノールなどの成分が含まれています。

皮ごと食べる場合は、流水で表面をよく洗い、汚れなどを落としてから食べましょう。また、皮の厚さや食感は品種によって異なるため、口当たりが気になる場合は無理に食べる必要はありません。

皮を薄くむく方法もあります。梨のおいしさや食べやすさを考えながら、自分に合った方法を選びましょう。

加熱・ジュース・コンポートにした場合の違い

梨は加熱すると果肉がやわらかくなり、生とは異なる食感や甘みを楽しめます。コンポートやジャム、焼き菓子などにすれば、生の梨とは違った方法で取り入れることができます。

一方、加熱によってビタミンCなど熱に弱い成分が減少する場合があります。ただし、加熱したからといって梨の栄養がすべて失われるわけではありません。

ジュースにする場合も注意が必要です。果肉ごとミキサーにかける方法と、果汁だけを搾る方法では、摂取できる食物繊維の量が異なります。また、市販品では砂糖などが加えられている商品もあるため、原材料表示や栄養成分表示を確認するとよいでしょう。

梨の栄養を生かすためには、一つの食べ方にこだわる必要はありません。旬の梨は生でみずみずしさを楽しみ、余った梨はコンポートなどにするなど、目的や好みに合わせてさまざまな食べ方を楽しみましょう。

9. 梨を食べるときの注意点

梨は、水分やカリウム、食物繊維などを含み、日々の食生活に取り入れやすい果物です。しかし、健康によいイメージがあるからといって、一度にたくさん食べることが適切とは限りません。

梨には糖質が含まれているほか、体質によっては食べた後にお腹の不調やアレルギー症状が現れる場合もあります。梨の栄養を上手に取り入れるためにも、食べる量や体調に注意しましょう。

梨の食べすぎに注意

梨は水分が多く、さっぱりとした甘みで食べやすいため、つい食べすぎてしまうことがあります。

梨には食物繊維のほか、糖アルコールの一種であるソルビトールも含まれています。ソルビトールは一度に多く摂取すると、人によってはお腹がゆるくなるなど、消化器症状につながることがあります。

適量には個人差があるため、食べた後にお腹の張りや下痢などの症状が現れる場合は、摂取量を減らすなどして調整しましょう。

糖質や摂取量を意識する

梨は甘みのある果物であり、果糖やブドウ糖、しょ糖などの糖類を含んでいます。そのため、「果物だからいくら食べてもよい」というわけではありません。

健康的な食生活を考える際は、梨だけでなく、1日に食べる果物全体の量やほかの食事とのバランスを意識することが大切です。

また、ジュースやコンポート、ジャムなどに加工すると、商品やレシピによっては砂糖が加えられることがあります。梨そのものに含まれる糖質だけでなく、加工時に加えられる糖類にも注目しましょう。

糖質の摂取について医師や管理栄養士などから指導を受けている場合は、その内容に従って摂取量を調整してください。

アレルギーにも注意が必要

梨を食べることで、口や喉のかゆみ、違和感などのアレルギー症状が現れる人もいます。特に、花粉症のある人では、花粉に含まれるアレルゲンと似た構造を持つ果物などを食べた際に、口腔アレルギー症候群(OAS)と呼ばれる症状が起こることがあります。

症状は口の中のかゆみやピリピリとした感覚などが中心ですが、人によって症状の程度は異なります。梨を食べた後に気になる症状が現れた場合は食べるのを中止し、必要に応じて医療機関に相談しましょう。

また、呼吸が苦しい、全身にじんましんが広がるなど重い症状が現れた場合は、速やかな医療対応が必要です。

梨は毎日の食生活に取り入れやすい果物ですが、健康効果を期待して大量に食べる必要はありません。自分の体調や食事全体のバランスを考えながら、適量をおいしく楽しむことが大切です。

10. 梨の栄養を毎日の食生活に取り入れよう

梨は、水分を多く含み、カリウムや食物繊維、ビタミン類なども摂取できる果物です。特定の栄養素が突出して多いわけではありませんが、みずみずしい甘みを楽しみながら、さまざまな栄養成分を取り入れられます。

梨の栄養や健康効果を生かすためには、梨だけをたくさん食べるのではなく、ほかの食品と組み合わせながらバランスよく取り入れることが大切です。

梨を食べるおすすめのタイミング

梨を食べるタイミングに厳密な決まりはありません。朝食や昼食などの食事に加えたり、間食や食後のデザートとして楽しんだりと、ライフスタイルに合わせて取り入れられます。

例えば、間食として菓子類を食べることが多い場合には、選択肢の一つとして梨などの果物を取り入れる方法があります。梨はそのままでも甘みがあり、皮をむいて切るだけで食べられるため、特別な調理をしなくても楽しめます。

冷やして食べれば、みずみずしい食感がより感じやすくなります。暑い季節の食後や間食にも取り入れやすいでしょう。

他の果物と組み合わせて楽しむ

健康的な食生活を考えるうえでは、梨だけに偏らず、さまざまな種類の果物を取り入れることもポイントです。

果物によって含まれる栄養素やその量は異なります。例えば、ビタミンCを比較的多く含む果物や、食物繊維を摂取できる果物など、それぞれに特徴があります。

梨をほかの果物と組み合わせてフルーツサラダにしたり、ヨーグルトなどと一緒に食べたりすれば、味や食感の変化も楽しめます。

一つの食品だけで必要な栄養素をすべて補おうとせず、野菜や果物、穀類、肉、魚、卵、乳製品など、さまざまな食品を組み合わせることを意識しましょう。

旬の梨をおいしく取り入れよう

梨には幸水や豊水、新高などさまざまな品種があり、収穫される時期や味、食感にも違いがあります。旬の時期には、それぞれの品種が持つ甘みや香り、みずみずしさを楽しみながら食生活に取り入れてみましょう。

また、梨は生で食べるだけでなく、コンポートやジャム、スイーツなどにアレンジすることもできます。食べきれない場合や生とは違った味わいを楽しみたい場合には、調理して活用するのも一つの方法です。

梨には、水分やカリウム、食物繊維など、健康な体を維持するために必要な成分が含まれています。ただし、梨を食べるだけで特定の病気を予防したり、健康状態を改善したりできるわけではありません。

梨の栄養と特徴を正しく理解し、さまざまな食品を取り入れたバランスのよい食生活を基本としながら、旬ならではのおいしさを楽しみましょう。

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